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春を呼ぶ行事として知られる、奈良・東大寺二月堂の「お水取り」。ここへ送られるお香水(こうずい)は、福井県小浜にある神宮寺の井戸からくむ霊水。火と水の烈々たる「お水送り」から、十日を経て奈良へ祈りの水が届く。一適の滴りが地をくぐる自然の輪廻に、古人は何を託そうとしたのだろう。
5月の光に輝く鵜之瀬の真っ白い奔流。


 薬のようにあらたかだというお香水は、若狭の地、神宮寺におわす遠敷(おにゅう)明神からはるばる送られる。この「お水送り」は毎年3月2日。東大寺の大仏建立なった天平勝宝4年(752)から、途絶えることなく続く行だ。お香水の源は、寺から遠敷川を1,8キロさかのぼる鵜之瀬(うのせ)。
かねてから、奈良と若狭を結ぶ水の縁の不思議に心をひかれてきた。鵜之瀬に立ってみたい。いったいどんな水が流れているのだろう。そして縷々(るる)と続く「お水送り」の行をぜひこの目でと、3月の若狭へ出かけた。


帳が落ちて、薄暗い闇が訪れたころ、いつしか群衆に埋め尽くされた境内に、法螺の音が響き渡る。と、修験行者の山伏装束の衆を先頭に行衣を整えた練行衆たちが本堂へ上がり、さまざまな祈りが始まる。二回目の法螺貝がとどろくと、燃え盛る松明を抱えて本尊前を駆け回る達陀(だったん)松明、そして、鵜之瀬へお香水を運ぶ炎の行列へと神事が続く。


水師がお香水を鵜之瀬に注ぐ神秘的な送水のシーン

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