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伊豆半島の西のつけ根を流れるごく小さな柿田川。東洋一の湧水は、雨や雪解けの富士の滴り。地中の旅を続けて湧き出た流れに集う生態系は、まれに見る豊かな命をはぐくむ。川を愛する人、それを支える人々が守ってきた結晶に、水と命のつながりを思いやる。
冬から早春にかけての朝まだきころ、柿田川には白い霧がフワーッと流れていく。


 透明な水底から、白砂がもくもく、もくもくと盛り上がっている。まるで夏空に湧く入道雲のようにも見える。が、よく見ると深い水の底から絶えず湧き上がる水が砂を押し上げ、それにつれてダンスを踊るのである。とめどなく続くダンスは、見飽きることがない。
 清い流れは、大小数十の湧き間(湧出口)から生まれる。1日の湧出量はおよそ百万トン。東洋一の規模を誇るが、その源はかなたにそびえる雪を抱いた霊峰富士だ。


透き通る水の中に青く漂うように浮いて見えるのは、絶滅危惧種でもある三島梅花藻(大銀杏梅花藻)の新芽だという。4月になると、白い梅に似た小さな花を一斉に咲かせる。水中でも水上でも花をつける珍しい水草だ。最初に発見されたのは三島市だったので、この名がつくが、水の汚染に非常に敏感な生物で、今では柿田川に自生するのみである。


三島梅花藻は、柿田川の中、上流部に生息する。
75年ごろに比べ20倍近く繁殖。
直径7〜8ミリくらい。年間通して咲く株もある。

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