定期購読のご案内
ホーム 新刊案内 近刊案内 トピックス 装苑ONLINE 装苑賞
洋裁・手芸 クラフト 服飾 幼児・児童 料理 生活 読み物 その他
Book_search
書籍検索  書籍 雑誌 
>>詳細検索

徳島県を東西に滔々と流れる吉野川。四国随一の大河の流域では、江戸のころから藍栽培が盛んに行なわれ、良質な阿波藍の名を全国にとどろかせた。時代を経てなお、すくもの生産はほとんどが徳島産。昔ながらの家伝の技法は、水の与え方が品質を決め、最後に寒の水を打って仕上げる。


地図を広げるや、たくさんの小さな流れに驚いてしまった。昔は八十川と呼んだそうだが、いやいやその数、今も356河川あるそうな。圧倒する数の川を従えて、王者の川幅を占めるのが吉野川だ。またの名を四国三郎。そのおおらかでゆったりとした流れ。河川敷の道を行くと、川面が照り輝き、豊かな流れに風格を感じさせる。
けれど、思いがけないことに、徳島と藍を結びつけたきっかけは、吉野川の暴れん坊ぶりだったというではないか。
台風シーズンともなれば、奔流する川と化して氾濫を繰り返した吉野川。台風が来る前に収穫できるものは何か。藍だったのである。しかも、藍草(蓼藍・たであい)は肥料食いだ。豊かな土壌を必要とするので、本来は連作ができない。が、暴れ川の氾濫は、流域の藍畑に新しい肥沃な土を運んだのである。これが連作を可能にした。まさに川の利を生かしたのであった。


水打ちは、藍師の技のきめどころ。
発酵ぐあいを見るさえた勘が、いいすくもを作る。

ヘルプ | 学校法人文化学園お問い合わせ文化出版局案内個人情報の取り扱いについてサイトマップ
Copyright BUNKAGAKUEN BUNKA PUBLISHING BUREAU All Rights Reserved.