蒸気の温度を一定に、効率よく火を通すためには、材料の大きさや厚みをそろえること、蒸気が上がった状態から蒸しはじめること、タイマーをかけて時間どおりに蒸すこと、何度もふたを開けないこと、なべの湯を絶やさないことがポイントです。せいろの場合、蒸気が抜けるので、水滴を防ぐふきんをかぶせる必要はありません。
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せいろの直径より一回り大きい中華なべや、なべの縁に段のある両手なべにはめ込むようにしてのせます。中華なべの場合、“せいろリング”を置いてからせいろをのせると、底が焦げにくくなります。 |
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中華なべとせいろリング 堺刀司 和泉利器製作所 |
構造は和ぜいろと同様で、円形の板の中央に穴のあいたせいろ台を両手なべにのせ、その上にせいろをのせます。底部が広く、浅いので、点心なども効率よく蒸せます。 |
中央に穴のあいたせいろ台を両手なべにのせ、穴から勢いよく蒸気が上がってきたら、食材を入れたせいろをのせます。なるべく深さのあるなべにのせ、なべ底から火がはみ出ないようにして、せいろ台が焦げるのを防ぎます。 |
シュウマイなどの点心を蒸すときには、すのこにペーパータオルでサラダ油をぬり、間隔をあけて並べます。中華ぜいろの場合は、なべにせいろのふたをのせて湯を沸騰させ、蒸気が上がってからせいろをのせるようにします。 |
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切り分けた昆布に鯛の切り身ときのこ類をのせ、蒸し上がったら昆布と一緒に盛りつけます。魚や肉類を蒸す場合は、すのこに白菜やキャベツの葉、クッキングシートを敷き、シートには大きく十文字の切込みを入れます。 |
赤飯、飯蒸しなどを蒸すときには、粗織りの蒸し布(ふきん)を使います。せいろに固く絞った蒸し布を敷いて、もち米を入れ、中央にへこみをつけて蒸気の通りをよくすることが大切。布の四方を軽くかぶせてふたをします。 |
15分ほど蒸したらせいろを流し台などに移し、まんべんなく打ち水をして上下を軽く混ぜます。再びへこみをつけて、布の四方を軽くかぶせてふたをし、せいろ台に戻して、さらに10分ほど蒸します。 |
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「おまんじゅうをせいろで蒸す場合は、穴のあいた底にすのこが敷かれた“白刷毛目蒸し器”を利用しています」と松本さん。蒸し上がったら器のまま杉板にのせていただきます。 |
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