東京・自由が丘の商店街を抜け、しばらく歩くと、この店がある。ふらりと立ち寄りたくなる店構えで、キッチンと一体のカウンターでは、日夜、店員と客との会話が弾んでいる。 シェフの嘉藤貴士さんは、東京のいくつかの店で修業を重ね、フランス料理界の雄、吉野建シェフの「ステラ マリス パリ」へと向かった。独立し、昨年オープンした店は、フレンチの堅苦しさを取り払った自由なスタイル。気軽に食べたい料理を選べるように、黒板のメニューには良心的な価格の料理が約20種類も並ぶ。しかし、火入れの技や味の詰まったソースなど、フランス料理に欠かせない伝統は守る。正統なフランス料理を肩の力を抜いて楽しめる! こんな店が近所にあったら、週末のたびに通いたくなる。 撮影・福田典史(本誌)/取材、文・石出和香子 |
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11時半〜13時半、18時〜22時(共にL.O.)。 月曜(祝日の場合は翌日)、第2火曜休み。 |
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東京都目黒区緑が丘2の17の15 電話 03-5726-8657 |
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写真上 夜のア・ラ・カルトより。定番の“牛ほほ肉の赤ワイン煮”1,800円。弱火で約3時間半、じっくり火を通した肉は驚くほどやわらかで、濃厚な赤ワインソースが味わいに花を添える。
写真下 “季節の温野菜”1,000円。約20種類の野菜をそれぞれにゆで、ブイヨンとバターであえた、美しい一皿。
ランチはコースのみで1,500円から、ディナーはア・ラ・カルトのほか4,800円のコースもある。 |
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